虫歯治療とは?
一度できてしまった虫歯は、自然に治ることはありません。
虫歯を治すためには、できてしまった虫歯の部分を削ってその上に詰め物や被せ物をするしかないのが現状です。
このように虫歯を削って、その機能や見た目を回復させる治療を「虫歯治療」と呼びます。
ただし、虫歯が進行して顎の骨まで到達してしまった場合は、虫歯治療では間に合わず、抜歯が必要になることもあります。
このような方におすすめ
虫歯を放置すると糖尿病や心筋梗塞、脳梗塞などのリスクを高めます。そのため、早期発見・早期治療が必要です。早く治療を開始すれば、治療期間は短くなり、費用も抑えられます。
次のようなお悩みがある方は、お気軽にご来院ください。
- 食事をするとしみる
- 咀嚼すると痛みがある
- 何もしなくてもジンジンと痛む
- 食べ物がはさまる
- 舌で触ると歯がザラザラする
- 歯の変色が気になる
など
虫歯は自覚症状がないうちにどんどん進行していくため、定期的なケアが必要です。
虫歯ができる原因とは?
虫歯は口の中の細菌が食べかすをエサにして酸を発生させて歯を溶かすことで起こります。
毎日歯磨きをしていても、正しく磨けていないと汚れが除去できず、歯垢が発生してしまいます。
特に歯周ポケットや歯と歯の間は汚れが残りやすいため、歯ブラシだけでなくフロスや歯間ブラシ、マウスウォッシュなどを活用して汚れを落とすことが大切です。
歯磨きに自信がない方は、当院の予防歯科で、ケアすることもできます。
気になる症状があれば、当院スタッフまでご相談下さい。
当院の虫歯治療の特徴
当院の虫歯治療には以下のような特徴があります。
「痛みを減らす」4つのステップと工夫
患者さんに心地よい治療を提供するために、痛みを抑える方法をご紹介します。
ステップ1:表面麻酔
注射針を入れる前に、歯肉の表面に麻酔薬を浸透させて、痛みを軽減します。
使用する麻酔薬は、カートリッジウォーマーを使用し、体温と同じ温度まで温めることにより痛みを感じづらくしています。
ステップ2:極細の針の利用
注射器の針が細ければ細いほど、痛みを感じにくくなります。
通常、歯科医院で使用する針の太さは27〜33G(ゲージ)ですが当院では35G(値が大きい程細い針)の極めて細い針を使用する事で注射時の痛みを最小限に抑えます。
35Gの針は、現在、歯科では最も細い針になります。
ステップ3:痛みを感じないように注射
お口の中には、痛みを感じやすいところと感じにくいところがあります。
細い針は痛みを感じやすい痛点に当たる確率を下げて注射することが出来るので患者さんの痛みを軽減できます。
また、注射の際に頬や唇の粘膜を引っ張ることで、痛みを感じにくくなります。このような技術を駆使して、ほとんど痛くない注射を実現しています。
できるだけ神経を保存する治療
当院ではできるだけ歯髄(神経)を保存する治療を心がけています。
歯の神経は歯に栄養を届けたり、痛みのサインを送ったりして歯の機能を維持する役割があります。
そのため、なるべく神経を残した方が、予後がよく、健康な歯を維持しやすくなります。
ドックベストセメント治療とMTAセメント治療
当院では、虫歯を少しだけ残して蓋をする「ドックベストセメント」と、虫歯を取り切って神経の入口に蓋をする「MTAセメント」を使った治療を行っています。
ドックベストセメントは虫歯治療で神経まで及んでしまう場合に、虫歯の層を一部残して、その上をセメントで覆うことで、神経を残しながら虫歯への殺菌効果を持続させる治療です。(自費診療)
MTAセメントは、生体との適合性と密閉性が高く、治癒促進効果があり根管治療や歯髄の保存、根尖閉鎖などに使用され、再感染リスクが低く、治癒率が高いと言われています。
進行度別の虫歯治療
当院で行っている進行度別の虫歯治療を説明します。
■C1
-
C1の状態の虫歯は、虫歯はエナメル質にだけできている状態で初期の段階です。
この時点で治療すれば、石灰化が期待できます。そのためフッ素を塗布して様子を見ます。
■C2
-
C2の虫歯は、2層目の象牙質まで進行している状態です。
ここまで到達すると自然に治ることはなく、痛みが出る場合もあるため、虫歯の部分を削って治療していきます。
必要に応じて詰め物をして、虫歯の進行を食い止めます。
■C3
-
C3は、3層目の歯髄(神経)にまで到達している状態です。
ここまで来ると何もしていなくても痛みを感じるようになり、夜眠れないこともあります。
神経に到達しているため、必要に応じて神経を抜く必要があります。
神経のない歯は、脆くなり変色したり割れやすくなったりするため、被せ物をして補強しなければなりません。
■C4
-
C4は、虫歯の最終段階です。歯の頭の部分がなくなり、根だけが残った状態です。
神経は壊死して機能しておらず、痛みはありませんが、周囲の歯茎が腫れて膿が出たりすることもあります。
この状態になると、既存の治療では改善しないため抜歯が必要になる事もあります。